相続登記は何日かかる?全体像と手順を解説

相続登記は何日かかる?か、カレンダーを見て悩む男性

 

相続を知ってから、3年以内に登記の手続きを行う必要がある。これは、2024年の法改正により義務付けられるようになったものですが、ルールが変わったことに関してはご存知の方も多いと思います。

 

しかし、実際の登記の手続きにどれだけ時間がかかるのか、全体のスケジュール感が掴めなくて不安だというご相談が近年増えています。そこで、この記事では手続きの全体像が簡潔に掴めるように登記手続きのスケジュールをまとめておきます。

 

ちなみに、最初に結論をお伝えすると相続登記にかかる時間は2〜4ヶ月程度になりますが、以下はその期間の具体的な流れを解説します。

 

相続を知ってから登記完了までの流れ

 

 

① 相続が発生したと知る(起点)

・被相続人が亡くなる

・死亡届提出(通常は家族が対応)

 

※この時点では登記はまだ動かない

※ 日数:0日(起点)

 

② 相続人を確定する(戸籍収集)

【やること】

・被相続人の出生から死亡までの戸籍を集める

・相続人を法的に確定する

 

【必要書類】

・戸籍謄本(除籍・改製原戸籍含む)

・相続人全員の現在戸籍

 

【関係先】

・本籍地の市町村(複数になることが多い)

 

【日数目安】

7〜14日

(本籍地が複数あると長引く)

 

③ 相続財産を把握する(不動産確認)

【やること】

・どんな不動産があるか確認

・登記簿・固定資産税課税明細を見る

 

【必要書類】

・固定資産税課税明細書

・登記簿謄本(全部事項証明書)

 

【関係先】

・市役所(固定資産)

・法務局(登記)

 

【日数目安】

3〜7日

 

④ 遺言書の有無を確認する

【やること】

・自筆証書遺言の有無確認

・公正証書遺言の検索

 

【分岐】

・遺言書あり → 原則その内容通り

・遺言書なし → 遺産分割協議へ

 

【日数目安】

1〜3日(遺言が見つかると一気に楽)

 

⑤ 遺産分割協議を行う(最重要ポイント)

【やること】

・相続人全員で「誰がどの不動産を相続するか」決める

 

【必要書類】

・遺産分割協議書(作成)

・相続人全員の署名・実印押印

・印鑑証明書(全員分)

 

【注意点】

・1人でも欠けると無効

・共有名義は後々トラブルになりやすい

 

【日数目安】

14〜30日(ここが一番時間を食う)

 

⑥ 相続登記の準備(書類整理)

【やること】

・登記申請書を作成

・添付書類を揃える

 

【必要書類(不動産)】

・被相続人の戸籍一式

・相続人の戸籍

・遺産分割協議書

・印鑑証明書

・固定資産評価証明書

 

【関係先】

・市役所

・司法書士(依頼する場合)

 

【日数目安】

5〜10日

 

⑦ 法務局へ相続登記を申請

【やること】

管轄法務局に申請

書類提出(窓口 or 郵送)

 

【登録免許税】

固定資産評価額 × 0.4%

 

【日数目安】

申請自体:1日

審査期間:7〜14日

 

⑧ 相続登記完了

・登記完了通知を受け取る

・登記簿に新所有者が反映される

 

ここで 正式に「名義変更完了」

 

全体を時系列でまとめると

1.相続発生 0日
2.戸籍収集 7〜14日
3.財産確認 3〜7日
4.遺言確認 1〜3日
5.遺産分割協議 14〜30日
6.登記準備 5〜10日
7.登記申請〜完了 7〜14日
合計 2〜4ヶ月

スムーズにいく条件

ここまで、相続が発生してからの流れをご紹介しましたが、これはトラブルなくスムーズに行った場合の流れです。決め事に時間がかかったり、トラブルがあるとい想定以上に時間がかかってしまいますので、事前によくあるトラブルを把握・対策をしておくのがいいでしょう。

 

遺産分割協議がまとまらず登記が進まない

最初のステップですが、まず遺産をどのように分けるのか?これが決まらないと始まりません。ですが、ドラマでもよく見るように、現実でもこのトラブルが一番多いです。とくに不動産等は分割できない遺産となるため、意見が分かれやすいです。遺産分割協議をどのようにスムーズに進めるか、全員で集まる前に個別の相談等も行い、必要であれば司法書士等の専門家の力も借りて進めるのがいいでしょう。行き当たりばったりでトラブルが増えないよう、それぞれの意見や思いを調整しながら進めるのがベストです。

 

相続人の把握漏れ・戸籍収集漏れ

被相続人の出生〜死亡までの戸籍をすべて揃えられないと申請が受理されませんので、全ての戸籍を揃える必要があります。ここで注意したいのが、改正原戸籍が存在することです。これは、法律の改正によって戸籍の管理方法が作り直された際に発生するもので、いわゆる“古い方法で管理されていた戸籍”ということになります。不動産業界で仕事しないと耳にすることもないので、一般の方ではほとんどの方がご存知ないものになります。それ故に、

 

「戸籍全てを揃えたと思っていたら、改正原戸籍に知らない戸籍が残っていた!」

 

というケースがあり、思った以上に時間を取られるケースがあります。

 

 

申請書類の不備

相続登記では、遺産分割協議と同じく申請書類の不備が多いです。こういった書類を専門家の支援なしに本人が行う場合、およそ50〜70%が要修正で返却されます。慣れない手続き、慣れない内容になるため、書類作成等が苦手な場合や時間がない場合は、潔く司法書士の方に依頼し書類作成をしてもらうのがスムーズです。

 

時間に縛りがないのであれば、多少の修正を覚悟の上でコツコツ進めていってもいいと思いますが、手間と時間を考慮し無理せず判断しましょう。

全体像を把握したら必要に応じて詳細内容を

ここまで、全体の流れ等を解説しました。流れが把握できると、ちゃんとできるだろうかという不安も少し解消するのではないでしょうか。

 

各流れのポイントや詳細は別の記事でもご紹介していますので、ぜひ併せてご覧いただければ幸いです。

 

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